NO PLAN「NO PLAN」

 最初に聴いて一番驚いたのは、テレビ番組の企画盤の割に、かなり真面目に作られていること。特にサウンド。今までだと、テレビ番組の企画盤というと、大抵打ち込みと安いシンセで片付けられるんですが(理由:お金勿体ないから)、ちゃんとミュージシャン連れてきて生楽器弾かせてるし、そうじゃないサウンドもちゃんと安っぽくならないように工夫が施してあって、いやー驚いた。 21 トラック収録してある内、楽曲は 9 曲、オリジナルが 5 曲。全部、しっかりと作られていて吃驚です。しかも、ちゃんと「芸人らしさ(というか、内Pらしさ)」はちゃんと守って。番組でウッチャンが言っていた「このCDのお陰で、当分制作費削減しなきゃいけない」と言う言葉は、冗談ではなかった模様。

 特に驚いたのは 3 トラック目の「内P "COCO JAPAN" Remix」。内容は、レッド吉田の一言ネタや過去の放送をサンプリングして繋ぎ合わせてバックトラック付けただけなのですが、これが驚くなかれ、テクノというかエレクトロニカというか(そんなによく知らない……)、とにかくそう言う感じの曲で、普通に格好良いのです。いや、だってレッドの「パーンパーンここジャパーン」が格好良く聴こえるんですよ?こんな凄いことってあるかい、そこの兄さん。とにかく驚きました。

 CRAZY KEN BAND横山剣さん作曲の「We are NO PLAN」も、収録風景でのテキトーさとは裏腹に、ちゃんときちんとしたソウルというか、まぁそんな感じの(……)佳曲として作っていただいているし、替え歌群もちゃんとバックトラック作られているし(生楽器入り!)、個人的に大好きな露天風呂に飲み会の曲もフルで聴いても相当良い曲で、信じられないことに楽曲群は全体的に結構なクオリティとなっておりました。ただ、宇崎夫妻作の「志なかば」だけは、出来云々以前に浮いちゃってて(何故なら、何の遊びもないから)蛇足のようには感じますが。

 で、残りのコントとネタトラックは、普段内Pを面白いと思ってる人にはどれもちゃんと面白いと思います。個人的に気に入ったのは哀しさが面白い「出現!存在感のない怪獣」と、くりぃむ有田が銭金風味でさまぁ〜ずと実況する「内村自宅実況中継」。更には、ウッチャン本人から「このCD、二年後に聴いたらどう思うんだろう」という「それ言っちゃダメだろ」的発言も収録。

 そして最後には、なんとウッチャン父の謝辞が。もうなんか、色々詰まりすぎててバラエティ大好きテレビっ子的には楽しくて仕様がない一枚でした。しかも、音楽的にも結構良かったという驚き付き。いやぁ、昨日は「買ってしまった」とか書いたけど、意外と良い買い物でした。

 あと関係ないけど、ギターで鈴木英俊さんが参加してた。この人、生で 3 回観たことがあって、その辺もかなり親近感。