「グラディエーター」


 ビジュアル的には、もうラッセル・クロウが泥と汗と血にまみれている時点でもうお腹一杯。そこに、親衛隊の漆黒の鎧やら飛び交う銀色の剣、そしてひたすらに大きいコロセウム。そこで響く剣がかち合う音に鎧の軋む音。僕はもう血湧き肉踊りまくりでした。これで、観客が妙にやる気のない動きさえしていなければ、もっと血湧き肉踊ったのですが(まぁ、殆どCGなんですけど)。

 ただ、新皇帝が妙に甘ちゃんだったり、先帝の「理想」が少し曖昧だったり、ラッセル・クロウのキャラがいまいち掴みづらかったりと、何かムズムズとするところが結構あったのですが、最大の不満点はやはり立ち回り。どうしても「遅い」し、段取りが見え見え。更に、カメラアングルがコロッコロ変わるので、動きが掴みづらい。やはり立ち回りは、長回しじゃないと。立ち回りの間に妙な台詞を入れないのは素晴らしいのですが。