「となりのシムラ」

情報を知ったときから結構期待していたけれど、実際に出来上がったものは期待通り、面白くて少し寂しい良いコント番組でした。

特に捻ったものがあったわけではないけど、そのことが「例え有り触れたものでも、『志村けん』がやれば唯一のものになる」という志村師匠への最大限のリスペクトを感じさせて、好感度もとても高かったです。実際、選んでいるネタ自体も今まで志村師匠がデフォルメしてきたものの大元の概念を形にしたようなおじさん達の姿で、本当に『志村けん』で育った人たちが作ったんだなという感じがしたし。

作家陣に志村師匠も入っていたし、本人の意向も大分入っているとは思いますが、それでも「他人に演出される志村けん」というのはとても新鮮でした。願わくば、今度はもっと自分の手を離れたところで、「完全に遊ばれる志村けん」というのも観てみたいなと思っています。志村けんが手がけない変なおじさん、志村けんが手がけないひとみばあさん……人と人との繋がりの中で生まれる新たなネオ志村。夢が広がります(謎の締め)。