「殺人狂時代」
観たい観たいとは思いつつ、「いや、ちゃんとした知識を身につけてから……」「いや、ちゃんとした眼を養ってから……」と色々な言い訳をして延ばし延ばしにしていたのだけど、ようやく「このままだと観ないまま死ぬな」と気付いて、観て、超絶に傑作だったので後悔しました。
力業で無茶苦茶な設定、外連味たっぷり……というか外連味しか味付けが無いキャラクター、荒唐無稽でクラクラする展開かと思えば最終的には「人間とは?」と深淵なる問いを肩がぶっ壊れるほどの全力投球でぶつけてくるそのパワー! 何より、ありとあらゆる場面がちょーカッコイイ!! 特に、仲代達矢が最後の刺客を倒して、颯爽と去って行くカットなんかカッコ良過ぎて壁紙にしたい。(←安い)
若かりし仲代達矢と死神博士以前の天本英世さんは、ちょっとあり得ないぐらいのカッコ良さなんだけども(仲代の、上映時間が進む毎に薄皮を一枚一枚脱いで行くかのような変貌よ!)、その脇に相棒役を配置してしっかりキャラ立ちさせる脚本のお手本のようなキャラ配置も光っております。
う〜ん、もっと早く観ておけば良かったなー。多分三年ぐらい前に観てたら価値観が少し変わってたかも知れない。惜しいことをした。
意外と、平成ライダーってこういう路線を目指すべきなんじゃないだろうか。深遠なるテーマを目指し(求め)つつ、ルックは荒唐無稽の外連味ぐっちょり。特撮ファンって岡本喜八ファン多いと思うし(そうでもない?)、喜八ライダー意外とイケるかもよ!>東映さん
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