あの漫画家は今。

 今月のアフタヌーンを読んでて唐突に思い出したもの。

 多分 10 年近く前の「少年ガンガン」だったと思うんですが、新人漫画賞の佳作か何か取って載った作品。ストーリーとしては「少年が少女と出会って、町を散策して仲良くなるけど、実は少女は王女様で……」みたいな感じ。急にこれを描いた人が気になってきました。今も漫画家やって、どっかでデビューしてたりすんのかなぁ? 作者の名前も作品名も何にも覚えてないから、調べようがなくてものすごく気持ち悪い。

 何故気になるかというと、記憶の中で大分美化されている可能性はあるものの、その人の絵が凄く好きだった覚えがあるから。細身で頭小さくて目も小さい、どちらかと言えば宮崎駿っぽいデザインという「ガンガン」の主流とは大分違うキャラクター造形、何より背景の描き込み。やたら空が描いてあって、そこにある入道雲にはいちいち陰影がつけてあって、陰の部分は全部手書きの細かい斜線で描いてあって、当時小学生か中学生だった僕はそれに妙に憧れて、スケッチブックにやたら雲ばっか描いてた気が。

 もし、どこかでしっかりデビューしてるんなら、もう一回拝見したいんだけど……こういうことがたまにあるから、漫画雑誌で捨てにくいと思いませんか。