「人志松本のゆるせない話」

 千原ジュニア

「肩揉んできて『お客さん凝ってますねー』って言ってくる奴、俺はそのコントに全然乗るけど、お前はそのコントを完遂する自信があるんか!?

だけは素直に大笑い致しました。全くその通り。

 簡単に言えば「ガキの使い」やら「ダウンタウンDX」やらで、松本やキム兄が「かんっがえられへんっ!!」とか言いながらする話を、松本・木村・千原・たむら・光浦・綾部でウダウダ言い合う内容。前提が全く違う所為か、「すべらない話」より何億倍も緊張感がなくかなり見易かったのですけど、企画を聞いたときの「うわー……」というあの感じが、そのまんま再現された感じで個人的には大変微妙。

 まず、ツッコミが居ないので、浜田やら誰かがツッコんで何となく「面白い話」になっている話もまるごと生で出されるので、ただただ各人の器のちっぽけさばかり浮き彫りになる。しかも、大体が自分の印象だけの下調べゼロの情報で喋るため、観ていて「いやいや、それには理由があるだろうよ!」と何だか意味無くテレビの前でイラつく。そんで、腹立っている割に特に自分なりの代替案を出すわけでもないので、話の着地点が皆無で、話によっては苛立ちだけが残る仕組み。

 松本が終盤で「共感しなくてもいい。俺らは変態だから」と言っていたけれど、変態なら変態らしくもっと突飛なとこ怒ってくれりゃあいいのになぁ、と僕のような器がちっちゃくて大事なものを寝過ごすようなクソ一般人は思うのでした。