ラーメンズ第 7 回公演「news」

 正直なところ、今まで観たラーメンズのビデオの中では印象の薄いビデオでした。別に面白くなかったわけでは決して無いのですが、全体的に相当地味というか、緩急の殆ど無い構成という印象です。故に、観終わって思い返すと、思い出されるのが「読書対決」と「英語の恋」の片桐いじりぐらいだったりします。

 なんか、絵本みたいなんですよね、全部が。ストーリーがパラパラ、淡々と進んでいく感じ。そこには、秘めたる感情は殆ど無くて、絵が全てを表してるんでそっち観て下さい、というような。照明がついて、ステージに照らし出された光景から想起される“これから”が、そのまんま演じられている感覚。だから、もの凄く淡々と観ていられるビデオ。冒頭、中間、そしてラストに同じ設定のコントを入れてる所為で、その印象でまとまってる感も強いです。それが良いことなのか悪いことなのか分かりませんが、決して質が低かったとか出来が悪かったとか言うわけじゃないんで、これも「こういうのもラーメンズだよ」ってことなんでしょうか。

 そんな中、やっぱり「読書対決」は異質だよなぁ……あれだけ短時間で、「ラーメンズ」特有のモノをアピールした上、ちゃんと面白いし、何より臨機応変に変更が利く。本当によく出来た“ネタ”だと思います。「笑いの金メダル」にこれで出たら笑うなぁ、有り得ないだろうけど。